「花かんざし」第23号
舞踊団・機関誌のごあんない
– 沖縄の純粋な心と姿を伝承 –
ごあいさつ – 川田禮子
本日は何かとお忙しいなかをご来場いただきまして、まことにありがとうございます。十年一昔と申しますが、私共が東京で舞踊活動を始めてはやくも三十二年経ちました。いまさらに歳月の流れの早さを感じると同時に、これも偏に永年にわたってご支援くださいました皆様のおかげと、心から感謝申しあげます。
此の度の公演は一部では古典と新作の小品を中心に、三部では宮古、八重山の民謡を主体にして構成してみました。二部の創作「盲遊女」は私のためにこれまで詩劇「惜夜」、「輪多梨の花」、「蚊帳」、「三夜」を書いてくださいました犬塚堯先生の作品ですが、この小品のなかで、盲遊女の哀しみをどこまで表現できるか、大きな課題を与えられたと思っております。
古典の伝承と創作。初心を忘れずに、これから先も歩み続けてまいりたいと存じます。何卆、今後ともよろしくご指導、ご支援くださいますよう心からお願い申し上げます。本日はありがとうございました。(本誌に続く..)
川田禮子 冠船流琉球舞踊公演
とき:昭和59年10月30日(火)
ところ:国立劇場小劇場
寄稿
- 川田禮子は舞台で消える – 犬塚堯
- 沖縄舞踊の新作創作事情 – 西角井正大
発行日:昭和59年10月23日
発行元:琉球文化守礼会