「花かんざし」第2号
舞踊団・機関誌のごあんない
– 沖縄の純粋な心と姿を伝承 –
御冠船踊について – 川田禮子
御冠船踊は玉城朝薫が沖縄の民俗芸能を基盤に内地の能や歌舞伎、念仏踊などの様式を取り入れて創作したものをいわれています。そうして、もともと宮廷舞踊として王家の保護のもとに育成された御冠船踊は一般庶民とは関係ないところで格調の高い雅な芸術として磨きあげられてきました。
勿論そういった状況を考えれば、御冠船踊が観客の好み、あるいは時代の変化などということには関係なく、ただあるがままの形で忠実に保存されてきた近代以前の伝承の経緯がわかっていただけると思いますが、時代も明治に入りますと、王家の崩壊に伴って、一般庶民の存在がクローズアップされ、観客としての一般庶民を無視することが出来ないような状態が現出します。(本誌に続く..)
寄稿
- 琉球舞踊と能と(第一回研究会を観て) – 星田良光
- 魂の再創造を(沖縄民謡のこれから) – 丸山忍、石塚良二(東京放送)
- あの頃の禮子ちゃん(二) – 伊波南哲
発行日:昭和41年9月20日
発行元:琉球文化守礼会